ヨットができるまで


 1999年、大阪郊外の梅林にビニールハウスを作り、そこで木造のヨットを作り始めました。
 きっかけは一枚の写真。10年以上も自分の理想のヨットを探し求めていたとき、 イギリスのヨット設計家ジェームス・ウォーラム氏が設計・建造したヨットの写真に一瞬で魅せられてしまいました。

 この古代ポリネシアの船とヨーロッパのヨット技術を融合させたポリネシア・ダブルカヌー(双胴船)の図面をさっそく取り寄せ、 製作に入りました。

 製作時、ビニールハウスの中は40℃にもなり、頭がもうろうとして多くの失敗やミスをしました。 しかし『早くミスが見つかってよかった』と考えるようにして修正を重ねました。
 製作の過程では、『涼しい風を受けて帆走するヨットと自分の姿』がありありとイメージできるようになり、 暑さも忘れて製作を続けること2年半。ようやく進水にこぎ着けることができました。

 その後、運命に導かれるように沖縄に行くことを夢見るようになり、大阪を出航して瀬戸内海、 九州を島伝いに南下していきました。
 イルカにつきそわれたり、飛び魚のアーチをくぐったり、 そして島の人たちの助けを受けて本部町へ辿り着きました。

 最後の航海の日、伊是名、伊平屋島の前を通った時、見覚えがあることに気が付きました。 なんとあの暑いビニールハウスの中で何度もイメージした海と同じ景色だったのです!

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